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太陽光の予測誤差を加味した需給制御、火力と蓄電池の運用を最適化

科学技術振興機構(JST)は12月8日、太陽光発電の発電量を予測する技術である「信頼度付き区間予測」を用いて、電力系統全体の需給をバランスよく維持できる制御技術を開発したと発表した。「信頼度付き区間予測」とは、日射量などの気象観測データから、確率的な幅(信頼度)を持って太陽光発電量を予測する最新の手法(図1、図2)。 太陽光発電量の信頼度付き区間予測
今回の制御技術では、「需給バランスを維持しながら火力発電の燃料コストと充放電に伴う蓄電池の劣化コストを最小化する最適化問題」として定式化した。需給バランスは、「火力発電と蓄電池充放電の計画量の和が、需要電力から太陽光発電予測量を差し引いた正味の需要電力予測量と等しくなること」と設定した。火力発電は調整用電源として用いる。 太陽光発電量の信頼度付き区間予測
太陽光発電の予測量は誤差を伴うため、これまでの手法でこうした最適化問題を解くと、予測誤差に依存して運用計画も変動してしまう。これに対し、今回の手法では、太陽光発電の「信頼度付き区間予測」を使い、変動する最適運用計画の「上限軌道と下限軌道」を求める。 東京電力管内を想定したシミュレーション結果
 「上下限軌道」は、太陽光発電量の予測誤差を考慮した頑健な需給バランスの実現に向け、どの程度の火力発電や蓄電池を事前に準備する必要があるかを知るために重要な情報となる。すなわち、火力発電量や蓄電池の充放電量の調整可能範囲が、得られた最適運用計画の上下限軌道内に収まるようにすることにより、太陽光発電量の予測誤差が生じたとしても、経済コストが最小となるように運用できるという。
 開発された手法を用いて、太陽光発電量や需要電力などの観測データを利用した数値解析を行った。東京電力管内における約2000万世帯の需要家を想定したシミュレーション結果を公表した(図3)。
今回の研究成果は、JST戦略的創造研究推進事業による、東京工業大学の石崎孝幸助教と井村順一教授らによるもの。
<記事/金子 憲治=日経BPクリーンテック研究所>
日経テクノロジーonline( 2015年12月11日)の記事より
(http://http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/121101530/)
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